2021/05/17

LIFESTYLE

連載|温泉は心と体の健康を叶える、自然がくれた贈りもの

Photo by Shutterstock

心も身体もあたたまる温泉について、新連載がスタート!
ビープルのPR・永田純子は実は温泉ソムリエ、温泉ビューティー&ダイエットソムリエでもある、大の温泉ラバー。
温泉の魅力からオススメの温泉まで、たっぷりとご紹介していきます。


はじめまして。Biople by Cosmekitchen PRの永田 純子です。
ビープルでは、インサイドケア、アウトサイドケア、両方からのアプローチによる心身ともに健康な体づくりを皆さんにご提案しています。
このたび、私のライフワークのひとつである大好きな温泉について連載をさせて頂くことになりました。どうぞよろしくお願いします!

私の生まれた群馬県は、湯量日本一の源泉を誇る草津温泉をはじめ、バラエティに富んだ様々な泉質を持った温泉がたくさんあり、「温泉王国」と呼ばれています。私が育った場所にも源泉掛け流しの温泉がたくさんありました。
平日は近所の源泉掛け流しの温泉に家族で入りに、週末は足を伸ばしてドライブがてら県内の温泉旅行へ、さらに近所には「温泉スタンド」というものが存在し、ガソリンスタンドのような感覚で源泉をポリタンクにたっぷり入れて持ち帰り、自宅で天然温泉を気軽に楽しんでいました。
そんな幼い頃から温泉に慣れ親しんできた私にとって、温泉とは心と体の健康に欠かせないとても大切なビューティーツールです。

大切な家族とのんびりも良し、仲間とワイワイ行っても良し、一人で存分に心ゆくまでどっぷり温泉を堪能するのも良し。色んな楽しみ方があるのも温泉の魅力ですよね。この連載を通じて、一人でも多くの方が温泉に興味を持ち、健康になってくれたらとても嬉しいです。

温泉と一言にいっても、その種類や効果はさまざま。
第一回目の今回は、“まず温泉ってそもそも何?”
知ったらもっと綺麗になれる温泉の魅力について温泉ソムリエのならではの目線でお話ししたいと思います。



そもそも温泉ってなぁに?

温泉と呼ばれるには、昭和23年に施行された「温泉法」で定められた条件があります。その条件をクリアしたものだけを「温泉」と呼ぶことができます。

温泉法 第二条
「温泉とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表※に掲げる温度又は物資を有するものをいう。

※別表に掲げる条件は下記2つ
①温度(温泉源から採取されるときの温度とする。)が25℃以上であること。
または
②「溶存物質の総量」「リチウムイオン」「水素イオン」「よう化物イオン」「メタけい酸」など、含有成分に関する19の特定の条件のうち1つ以上規定値に達しているもの。

つまり、「温度」か「成分」のどちらかが規定に達しているものが「温泉」です。
以上が基本的な温泉の条件となりますが、さらに細かく分類すると「温泉」と「療養泉」に分けることができます。
「療養泉」は、温泉の効果が正式に認められ「適応症(例:うちみ、切り傷、冷え、などの様々な症状)」が記載できます。療養泉はより厳しい基準が設けられています。



温泉による効果

温泉に入るとなんだかリラックスするなぁ〜、体も心もほぐれてスッキリする!
多くの方が温泉に入ると感じることですよね。実はそれ、ちゃんとした様々な理由があるんです。それぞれどんな効果があるのでしょうか。一つひとつご紹介していきます。

<温泉の効果>
① 温熱効果:血行促進でイキイキ&ツヤツヤ肌へ!
お湯の温かさにより体があたたまるのが「温熱効果」です。
体が温まることにより、血管(特に抹消血管)が広がり新陳代謝も高まり、体内の不要物の排泄を促します。血行が促進され、血流がアップすることで肌もイキイキ&ツヤツヤに。また、体温が1℃下がると免疫力が30%落ちると言われており、体を温めることは免疫力アップにもつながります。
温泉に入るだけで、免疫力アップが叶うとすれば注目せずにはいられない効果ですね。

② 水圧効果:天然のマッサージ!入るだけでデトックス効果も♪
温泉に入ると、体の表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となります。つまり天然のマッサージ効果が生まれます。脚は全血液量の“約3分の1”が集まり、この血液が心臓に送り返されるため「第二の心臓」と言われていますが、この脚の血液は、陸上では重力が邪魔して心臓まで上がりにくくなっています。
ところが、入浴すると水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます(ポンプアップ効果)。
つまり、温泉に入ることで下肢の血流が良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になることから、体の浮腫をとり、デトックス効果もあると考えられています。さらに言うと、温熱効果×水圧効果により体内のナトリウム利尿ホルモンが刺激され利尿効果が高まり、老廃物の排泄にもつながります。
デトックスしたい方、浮腫が気になる方にはぜひおすすめです。

③ 浮力効果:プカプカ浮力で全身リラックス!
温泉に首まで浸かると、浮力効果で体の重さは約10分の1に感じられるようになり、体を楽に動かせるようになります。体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になります。浮力により全身が軽くなりぷかぷかと心地よい感覚は誰でも一度は味わったことはあるはず…
温泉はそんなリラクゼーション効果も抜群なんです。

④ 転地効果:五感で感じて、心も体も癒し効果抜群!
温泉地で長期間滞在して温泉療法を行う事を療養することを湯治(とうじ)と言いますね。
昔から温泉は、治療の一つとしても効果を発揮してきました。
日常生活を離れ、「澄んだ美味しい空気」「森林浴によるリラックス」など、環境に恵まれた温泉地に行くことにより五感に刺激を受けると、脳内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動を司る自律神経の中枢のスイッチが入ります。そこでストレスを解消し、精神疲労や体調不良の改善に効果を発揮するのが転地効果です。
ちなみに天地効果は5〜6日で活発になり、1ヶ月を過ぎると薄れます。1泊2日での天地効果、免疫向上効果も期待できますがより効果を体感するには、1週間以上の滞在がおすすめです。

⑤ 薬理効果:温泉には美肌になれる成分がたっぷり!浸かるだけで綺麗になれる♪
薬理効果とは、温泉の成分を皮膚から吸収することにより得られる効果です。肌をすべすべ滑らかにする効果や美白効果(炭酸水素塩泉)、肌の新陳代謝や保湿効果(硫酸塩泉)、シミ予防効果(硫黄泉)など…、温泉成分(泉質)により効果は異なります。温泉には、潤いアップなど「肌の表面」に効きやすいもの、血流アップなど「体の中」に効きやすいものがあります。
自分に必要な温泉効果をチェックしてから、入るのも一つの楽しみ方ですね。

温泉には、嬉しい効果がたくさん!入って気持ちいい、すっきりするだけじゃないんです。
ココロにもカラダにも良いことだらけの温泉。自然がくれた本当に素晴らしい贈りものですよね。
忙しい毎日を過ごす方こそ、温泉を上手に活用して健康美を目指しましょう。
そして、温泉の種類は場所によってさまざま。それぞれの温泉の効果を知ったら、もっと温泉に入るのが楽しくなりますよ!

次回は、泉質別特徴についてご紹介していく予定です。お楽しみに!



永田 純子
Biople by CosmeKitchen PR
温泉ソムリエ、温泉ビューティー&ダイエットソムリエ
Biopleの提案するインサイドケア、アウトサイドケアの大切さ伝えるべく日々奮闘中。温泉好きが高じて、沢山の人に温泉で心身ともに健康でハッピーになってもらいたいという想いから、温泉ソムリエとしても活動中。
@junkonagaga
@junko_onsenlover

Text by 永田 純子