2022/10/05

FOOD

旬食材辞典|美肌や二日酔いにもテキメン!秋は旬の「柿」を堪能しよう

Photo by Shutterstock

心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は秋〜冬が旬の「柿」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー

柿がスーパーに並ぶのは9〜12月頃。柿はビタミンCが豊富なので、コラーゲンの生成や有害な活性酸素から守ってくれる作用など、女性の美容にとってうれしい成分がたっぷり入ったフルーツ。さらにタンニンも豊富なので、アルコール分を外に排出する効果も。二日酔いのあとにもってこいの食材です。


柿の主な栄養素は?
ビタミンC
ビタミンCは、皮膚や骨などを構成するタンパク質である、コラーゲンの生成に必要なビタミン。また、抗酸化作用があり、がんや動脈硬化予防、老化防止にも有効。美肌効果や免疫を高める働きもあります。
β-カロテン
β-カロテンは、体の中でビタミンAに変わる栄養素。皮膚や粘膜の健康を維持したり、抵抗力を強める働きがあります。
カリウム
体内の塩分を体の外に排出する作用があるカリウム。余分な塩分が排出されるため、むくみの改善や血圧を下げる効果も期待できます。
食物繊維
柿に含まれている食物繊維の多くは、不溶性食物繊維。不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の量を増やします。便の量が増えることにより、排便がスムーズになるため便秘対策に効果的です。
タンニン
ポリフェノールの一種であり、抗酸化作用があるため、生活習慣病や老化の予防が期待できます。


柿の栄養を効率よく摂取するには?
柿の栄養を惜しみなく摂取するには、皮ごといただくのがおすすめ。特に皮と実の間の部分が、栄養が豊富です。
ただ柿の皮は少し固いため、そのまま食べるのは食べづらいと感じるかもしれません。その場合、できる限り皮を薄くむいて食べましょう。
熟した柿は皮もやわらかくなるため、食べやすくなります。または、皮を天ぷらにしたり、チップスにしたり、細かく刻んでジャムにしてもOK。

<干し柿にすると栄養成分が変化>
干し柿にすると、調理の家庭でβ-カロテン、カリウム、食物繊維が大幅に増加するといわれています。
また、水分が減り栄養成分が濃縮された干し柿は、生の柿に比べて栄養素を効率よく摂取できるというメリットも。


美味しい柿の選び方
新鮮で美味しい柿を見分ける際のポイントは、
・皮全体がオレンジ色でハリがある
・やわらかいものが好きなら赤みがかったもの、かたい食感がよければ色が濃すぎないもの
・大きめでずっしりと重みがある
・へたと果実の間にすき間がない
など。
また、柿は熟すと全体がきれいなオレンジ色に染まります。黄緑色が残っているものは、まだ完熟手前なので、好みによって選びましょう。


柿の鮮度を保つ保存方法
柿を保存する場合は、熟している度合いで変わってきます。まだ熟していないかたい柿は常温で、熟して食べごろになった柿は冷蔵保存するのがおすすめです。

<常温保存の場合>
1. 柿のヘタを下にしてポリ袋に入れる
2. ポリ袋の口を閉じて、20℃前後の風通しのいい場所で保存
<冷蔵保存の場合>
1. キッチンペーパーをヘタの大きさに合わせて切り、水で濡らす
2. ①をヘタに被せて、ひとつずつラップで包む
3. ヘタを下にしてポリ袋に入れ、口を閉じて冷蔵庫の野菜室で保存

ヘタが乾燥するとどんどん完熟が進んでしまうので、ポリ袋に入れて乾燥しないことが、鮮度を保つコツです。


程よく熟した柿は格別の味わい! そのままはもちろん、前菜やサラダ、パスタ、お肉料理などと合わせても相性抜群。美味しくて栄養が豊富なだけでなく、実は料理に万能な柿を、とことん味わい尽くしてみてください。

Text by Sonomi Takeo