2022/09/02

FOOD

旬食材辞典|皮や種は捨てちゃダメ!「かぼちゃ」は丸ごといただけば栄養の宝庫

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は秋〜冬にかけてが旬の「かぼちゃ」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
かぼちゃ
9〜11月が旬のかぼちゃ。おかずだけでなく、スイーツとしても楽しめるのが魅力!
実は、種や皮にも栄養がたっぷり含まれています。美容にも欠かせないビタミンA、C、Eが多く含まれ、そのほか葉酸やカリウムなどのミネラルも豊富。女性はとくに、積極的に食べるとよい野菜です。


かぼちゃの主な栄養素は?
炭水化物
炭水化物=糖質と食物繊維を合わせたもの。糖質は脳や身体を動かすエネルギー源として働きます。また、食物繊維は便通を促すほか、脂質や糖質を吸着し、排出させる働きがあります。
β-カロテン
かぼちゃの果肉の黄色や皮の緑色の色素成分であるβ-カロテンは、がんや老化、免疫機能の低下などに関わる物質の発生を抑える抗酸化作用があります。また、β-カロテンは体の中でビタミンAに変化するのも特徴。ビタミンAは皮膚や粘膜の免疫力を高める働きがあるため、乾燥しやすい季節の変わり目や寒い時期に取り入れたい栄養素です。
カリウム
カリウムは、ナトリウム(塩分)を体の外へ出すことを促すミネラル。かぼちゃ100gに含まれるカリウムは450mgで、他の野菜と比べても豊富です。
ビタミンC
β-カロテンと同様、抗酸化作用があるビタミンC。ストレスや風邪の抵抗力を強める栄養素です。
ビタミンE
強い抗酸化作用のあるビタミンE。ビタミンEはビタミンAやビタミンCと一緒に摂ることで、より抗酸化作用が高まるので、ビタミンA・C・Eをすべて含んだかぼちゃを食べることで、効率的に補うことができます。
リノール酸
かぼちゃの種には、リノール酸と呼ばれる必須脂肪酸が多く含まれています。リノール酸は悪玉コレステロールを減らしたり、動脈硬化を防いでくれたりする働きがあります。


かぼちゃの栄養を効率よく摂取するためには?
脂質と一緒に摂取する
かぼちゃに豊富なβ-カロテンやビタミンEは、脂質と一緒に摂取することで吸収されやすくなります。そのため、炒め物やドレッシングに油を使うサラダなどがおすすめ。
皮ごとつぶして使う
皮の栄養を効率的に摂るには、皮ごとつぶして作るかぼちゃサラダがおすすめ。
種はパンプキンシードに
栄養たっぷりの種は、フライパンで煎るか、オーブンや電子レンジで様子を見ながら加熱を。少し焦げ目がついて、カラカラに乾くくらいに火が通ったら完成です。おつまみ代わりに食べたり、トッピングにして楽しみましょう。


美味しいかぼちゃの見分け方
完熟した美味しいかぼちゃを選ぶポイントはコチラ!
・ヘタが枯れて乾いている
・皮にツヤがあって硬い
・ずっしりと重い
・種が詰まっていて、果肉の色が鮮やか(カットされている場合)
傷んだ場合、果肉が黒く変色してきたり、白カビが生えてきます。そうなると身もドロっとしてきたら傷みが進んできていて食べられないので、処分しましょう。


かぼちゃの保存方法は?
<そのままの場合>
冷暗所で2〜3カ月ほど保存が可能です。
<カットしたものの場合>
中のわたと種をくり抜いて、ラップして冷蔵庫へ。1週間ほど保存ができます。
<冷凍保存の場合>
一口サイズに切って固ゆでしたものや、加熱して潰したものはラップで包み、密閉容器に入れて冷凍保存を。冷凍保存は1カ月ほど保存できます。


美容にも健康にも欠かせない栄養素が含まれたかぼちゃ。
冷えやむくみ、貧血予防など、さまざまな身体の悩みを改善、予防する効果が期待できます。
皮や種にも栄養が詰まっているので、捨てずに活用するのがポイント!
残暑は続いていますが、秋の味覚をひと足早く味わってみてください。



<参考文献>
H2株式会社 
生活知恵袋 
VEGE DAY 

Text by Sonomi Takeo