2022/08/19

FOOD

旬食材辞典|実は夏が旬!ビタミンCたっぷりの「冬瓜」は女性の強い味方

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は夏が旬の野菜「冬瓜(とうがん)」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
冬瓜(とうがん)
「冬の瓜」と書くものの、実は夏が旬の冬瓜(とうがん)。そのまま切らずに置いておくと冬まで保存が利くということから、冬の瓜と書くようになったとか。みずみずしく、とろとろの食感が楽しめるのが特徴。ビタミンCやカリウムが豊富のため、美容効果やむくみ防止に役立ちます。煮物やあんかけなどの和食のほか、スープなどにしても美味しくておすすめ。


冬瓜の主な栄養素は?
ビタミンC
冬瓜100gあたりには、ビタミンCが39mg含まれています。ビタミンCは皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあり、コラーゲン生成に欠かせない栄養素。また、ビタミンCには抗酸化作用があり、老化の原因となる「過酸化脂質」の生成を抑えてくれる効果も。
カリウム
カリウムはナトリウム(塩分)を排出する作用があるため、むくみ防止に役立ちます。またカリウムは、細胞内の浸透圧やpHバランスを調整する働きもあります。
食物繊維
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維、両方がいいバランスで含まれています。不溶性食物繊維は腸の運動を促し、水溶性食物繊維は腸内の老廃物や毒素の排出を促してくれるため、便秘対策に重要な栄養素です。
サポニン
サポニンは、腸において糖質と脂肪が合体しないように働き、脂肪の蓄積を抑えてくれる植物成分です。さらに、サポニンは「ナチュラルキラー細胞」という免疫細胞を活性化させる作用があり、ウイルスや細菌から身体を守るために役立つため、風邪対策にもおすすめ。


冬瓜の栄養を効率よく摂取するためには?
冬瓜には、ビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは熱に弱く、水に溶けやすいという性質があります。ビタミンCを逃さず摂るには、冬瓜を加熱せずに食べるのが理想。
さらに冬瓜に豊富なカリウムも水溶性の水溶性の栄養素のため、生の冬瓜を食べるほか、煮る場合は煮汁ごといただくか、汁物にしていただくのがおすすめです。


美味しい冬瓜の選び方は?
冬瓜を選ぶときのポイントは、
・ずっしり重みのあるもの
・皮の緑色が鮮やかで、ツヤのあるもの
・カットされている場合は、切り口が真っ白でみずみずしいもの
が新鮮な証拠。
表面をよく見たときに、うぶ毛が生えている場合は、熟してないのでやめましょう。


冬瓜の保存方法は?
<丸ごとの場合>
新聞紙で包み、風通しのいい冷暗所で保存する。
冷蔵庫の場合は、皮付きのまま丸ごとキッチンペーパーとラップで包んで、野菜室で保存を。

<カットされている場合>
スプーンでワタと種を削ぐように取る。皮付きのままキッチンペーパーで包んだものをラップで包み、冷蔵庫で保存。
<冷凍庫で保存する場合>
皮をむき、食べやすい大きさにカットし、重ならないよう冷凍用保存袋に入れて密封し、冷凍庫へ。保存の目安は1カ月です。


前述したように冬瓜は加熱しないほうが栄養素は逃げませんが、青臭さをやわらげるには4〜5分下茹でしたほうが◎。その代わり、茹ですぎないように気をつけましょう。
生の場合は浅漬けにしたり、皮をむいてワタをとり、せん切りにしたあとにボウルに入れ、塩小さじ1を入れて5分ほどおくと、青臭さがやわらぎます。他の野菜と合わせて、サラダにしていただきましょう。
冬瓜は食卓ではあまり出番がないかもしれませんが、栄養がたっぷり詰まった野菜なので、この機会にぜひチャレンジしてみてください。



<参考文献>
旬の食材百科
VEGEDAY
良好倶楽部

Text by Sonomi Takeo