2022/06/30

FOOD

旬食材辞典|夏の猛暑は栄養満点の「とうもろこし」で乗り切る!

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。
栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。

今回は夏が旬の「とうもろこし」をピックアップ!


―今月の旬食材―
とうもろこし
ジューシーな甘さがおいしいとうもろこしは、6〜9月が旬。
鮮度が落ちやすいため、スーパーで選ぶときはできるだけ鮮度のよいものを選ぶのがポイント!
新鮮なほど甘みが強く、収穫されたらすぐに食べごろを迎えます。世界三大穀物のひとつで、栄養価が高く、美容に役立つビタミンB1、B2、Eや、腸活にもぴったりな食物繊維も多く含まれています。糖質はちょっぴり多めなので、食べ過ぎに注意しながら取り入れていきましょう。


とうもろこしの主な栄養素は?
炭水化物
炭水化物(糖質)は、人間の体を動かすためには必要不可欠な栄養素。体だけでなく脳のエネルギー源にもなっているので不足すると疲労感を感じたり、思考力が低下してしまうことも。
ビタミンB1
糖分をエネルギーに分解する酵素の働きを助ける役割を持ちます。ビタミンB1を摂取することによって、身体に効率的にエネルギーを届けることができます。
ビタミンB2
身体の新陳代謝を助けてくれるビタミンB2。皮膚や粘膜などの保護、目の充血、疲労、かゆみ、乾燥などの改善に効果的といわれています。ビタミン2が不足すると皮膚が炎症したり、口内炎ができたりしてくるので、日常的に摂取しておくことが必要。
ビタミンE
強い抗酸化作用のある栄養素。細胞を活性酸素から守る役割があります。活性酸素は酸化しやすい性質があり、細胞を傷つけてしまうことがあります。また、酸化した細胞は癌化しやすいため、ビタミンEを摂取することで活性酸素から細胞を守り、癌予防にもつながります。また、シミ、シワなどの肌トラブルの予防にも。
リノール酸
リノール酸は体内で作ることができない必須脂肪酸のひとつ。血中コレステロールや中性脂肪値を抑える働きがあり、高血圧や動脈硬化を抑制するため、生活習慣病の予防に効果的。
食物繊維
とうもろこしの皮にはセルロースという食物繊維が含まれています。腸内環境を整え、腸の働きを活発にしてくれるため、便秘の解消や大腸がんの予防に効果があります。
カルシウム
骨の主成分となるカルシウム。脳や筋肉の活動にも効果があるため不足しないように摂取しておきたい栄養素。
カリウム
カリウムはナトリウムを排出して、血圧の上昇を防ぐ働きがあり、高血圧予防に効果がある栄養です。また、老廃物を体外に排出してくれる力も。


とうもろこしの栄養を逃さない調理法は?
とうもろこしに多く含まれるビタミン類などの水溶性の栄養素が流れ出ないためにも、一番おすすめなのは、蒸して調理すること。
ゆでる場合は、薄皮を2~3枚残すのがポイント。
風味が逃げず、甘みや栄養素が流出しにくくなります。
また、とうもろこしの粒の根元には、胚芽という栄養がたくさん詰まっています。できるだけ根元から取って食べるのが◎です。

美味しいとうもろこしの選び方
1. 皮が鮮やかな緑色をしている
皮つきのままとうもろこしを購入する場合は、皮が鮮やかな緑のものを選びましょう。反対に皮がよれたりしおれているものは、鮮度が落ちてしまっているかもしれないので、避けましょう。
2.先端についているひげが茶色
ひげは茶色く褐色なものが食べごろ。反対に、ひげの先が緑色のものは未熟な証拠です。
3.粒がびっしりと並んでいる
粒がびっしりとそろって並んでいるものが好ましいです。さわったときに弾力があり、ふっくらとかたすぎないものを選びましょう。


とうもろこしの保存方法は?
とうもろこしは鮮度が落ちやすい野菜。買っその日に食べない場合は、加熱してから保存したほうがベター。
加熱することで甘みも増し、おいしい状態で保存ができます。
<生のまま冷蔵保存>
買った当日に食べる場合は、生のまま冷蔵保存でOK。
皮とひげがついた状態で、とうもろこしを1本ずつキッチンペーパーに包んで、冷蔵庫の野菜室で立てて保存を。
<加熱して冷蔵保存>
とうもころしをゆでて、粗熱をとったら1本ずつラップで包み、冷蔵庫で保存。
<生のまま冷凍保存>
皮とひげのついた状態で、とうもろこしを1本ずつ包み、冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で保存。
<加熱して冷凍保存>
とうもろこしをかためにゆでて、キッチンペーパーでしっかりと水けをとる。輪切りにするか、とうもろこしの実を外して、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存。


炭水化物が多く、暑い夏を乗り切るためのエネルギー源がたっぷりのとうもろこし。毎日のレシピに取り入れて、真夏の猛暑を元気に過ごしましょう!

Text by Sonomi Takeo