2023/09/24

FOOD

旬食材辞典|太陽の光を浴びるだけでビタミンDが増加!しいたけで免疫力をUP

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は秋が旬の「しいたけ」をピックアップ!


−今月の旬食材―
しいたけ
一年を通して出回りますが、本来の旬は9〜11月。春にも旬がありますが、春は身が締まっていて、秋は香り高い味わいを楽しめます。しいたけは日光に当てるとビタミンDが増え、香りも増します。食べる前に少しでも軽く干すのがおすすめです。


しいたけの主な栄養成分
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える栄養素。そのため糖質の摂取量が多い人、体をよく動かしてエネルギーを多く生み出している人はビタミンB1の必要になってきます。また、偏った食事を摂取していると、特にビタミンB1欠乏症状が出やすいので、意識して摂取するよよいでしょう。
ビタミンD
しいたけにはビタミンDになる前段階のエルゴステロールという成分が含まれます。エルゴステロールは紫外線に当たるとビタミンDに変化します。ビタミンDは、体内でカルシウムの利用効率を高めて、骨や歯の発育を促します。また、血中のカルシウム濃度を一定に保ち、神経伝達や筋肉の収縮を行う働きも。
食物繊維
しいたけに多く含む不溶性食物繊維は、水を吸収し便のカサを増やすことで腸を刺激し、便通を促す効果があります。
エリタデニン
しいたけ特有の栄養成分。エリタデニンは、血中のコレステロール濃度を低下させる働きがあるため、高血圧や動脈硬化を予防できる成分として期待されています。


しいたけの栄養を効率的に摂取する方法
・調理前に干す
生のしいたけを天日干しすると、ビタミンDの量がアップ。ヒダを上にして30分程度干すだけでOK。
・水洗いはしない
しいたけは水洗いすると水溶性の栄養素が流出してしまったり、風味が落ちてしまいます。汚れが気になる場合は、固くしぼったふきんやキッチンペーパーで軽くふきとりましょう。


美味しいしいたけの選び方
良質なしいたけを見分けるポイントは、
・カサの表が明るい茶褐色で、ツヤがあるもの
・カサの巻きが強く、閉じているもの
・裏のヒダが白いもの
・軸は太く、短く、肉厚なもの
など。
ヒダが茶色くなり、くすんでいて、形がくずれているものは鮮度が落ちているので気をつけましょう。


しいたけの保存方法
<常温保存の場合>
すぐに調理する場合は常温保存でもOK。高温・湿度が高い場所は傷みやすいので、なるべく冷暗所で保存しましょう。
<冷蔵保存の場合>
汚れや水気をキッチンペーパーで拭き取り、ラップやジップロックなど密閉性の高い保存袋に軸を上にして(胞子が落ちると傷みやすくなるため)入れて冷蔵庫で保存。
<冷凍保存の場合>
汚れや水気をキッチンペーパーで拭き取り、しいたけを食べやすい大きさに切る。密閉性の高い保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫で保存。
<乾燥して保存の場合>
汚れや水気をキッチンペーパーで拭き取り、天日干しまたは乾燥機で乾燥を。天日干しの場合は風通しの良い場所に干し、日光が直接当たらないように気をつけましょう。
完全に乾燥したら、保存袋に入れて、冷暗所で保管を。

下ごしらえが楽ちんで、炒めても美味しく、煮物や汁物、副菜とさまざまな料理に活かせるしいたけ。秋はきのこが美味しい季節。鍋の季節のみならず、たっぷりと味わってみてください。





<参考文献>
とれたて大百科|JA共済グループ
野菜ナビ
シンクヘルス

Text by Sonomi Takeo

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