2023/07/10

FOOD

旬食材辞典|ビタミンやミネラル豊富なズッキーニで、夏バテを予防しよう

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は夏が旬の「ズッキーニ」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー

ズッキーニ
6月〜8月の間に旬を迎えるズッキーニ。見た目はきゅうりに似ていますが、かぼちゃ属に分類される野菜。夏バテ予防にも効果が期待できたり、メラニンの生成を抑えたりする働きがあるといわれています。炒めたり煮込んで食べたり、サラダにして食べたりとあらゆる調理方法で楽しめます。


ズッキーニの主な栄養素
ビタミンB群
ビタミンB群は、糖質・たんぱく質・脂質の三大要素の代謝を助けて、エネルギーに変えてくれる働きがあります。ビタミンB群が不足するとエネルギー代謝がうまく機能せず、疲れやすい体になってしまいます。
ズッキーニはとくに葉酸が多く、葉酸は血液中の赤血球をはじめ、細胞が新しく作られるのを助ける働きをしてくれます。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成に関与したり、メラニンの生成を抑えたりする働きがあるため、夏場はとくに積極的にとりたい栄養素。抗酸化作用もあるため、疲労回復への効果も期待できます。
ビタミンK
骨にカルシウムを取り込みやすくしたり、出血を抑えたりする働きのある栄養素。骨の形成や骨粗しょう症の予防にもなるといわれています。
β-カロテン
野菜や果物に含まれている色素のひとつ。ズッキーニはとくに皮の部分に含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、活性酸素の抑制や老化防止にも効果を発揮。ビタミンAには皮膚や粘膜を健康に保つ役割があります。
カリウム
体内の余分なナトリウムを排出する働きがある栄養素。高血圧予防やむくみ解消に効果があるとされています。
マグネシウム
骨や歯の構成成分として体内に豊富に存在するミネラル。様々な酵素を補助したり、筋肉の動きを調整したりする働きがあります。マグネシウムは汗とともに流出してしまうため、夏場は意識して摂りたい栄養素です。
食物繊維
腸内細菌を増やしておなかの調子をととのえてくれる成分。さらに食後の血糖値上昇を抑えたり、コレステロール値を改善したりする働きがあり、生活習慣病への予防が期待されています。


ズッキーニの栄養を効率的に摂取する方法
・炒めて食べる
β-カロテンとビタミンKは、油と一緒に摂ることで体内で吸収しやすくなります。炒め物やグリルなどにして、とろける食感を楽しんで。
・煮込んで食べる
煮込み調理をして汁ごと食べることで、食材に流出した水溶性のカリウムも一緒に無駄なく摂取できます。
・サラダにして食べる
カリウムやビタミンCを効率よく摂取するには生食がベスト。ズッキーニの皮は固いため、薄切りにして軽く塩で揉んでからサラダに加えるのがおすすめ。長時間揉みすぎると水分と一緒に栄養素が流出してしまうため、調理時間には注意が必要です。


美味しいズッキーニの選び方
ズッキーニの選び方のポイントは、
・太すぎず、均一のふくらみがある
・表面に傷がなく、やわらかい
・皮にハリとツヤがある
・色が濃いもの
・ヘタの切り口がみずみずしい
など。
ズッキーニは乾燥に弱い野菜のため、しっかりと表面の状態を見て確認を。
切り口が変色しているものや、しなびているものは鮮度が落ちているため、避けましょう。


ズッキーニの保存方法
<冷暗所で保存の場合>
ズッキーニは温度が低すぎると傷みが早くなります。新聞紙などにくるんで、冷暗所において保存を。
<切ったものは冷蔵庫へ>
切ったズッキーニは冷蔵庫に入れ、早めに食べ切りましょう。
<冷凍の場合>
ズッキーニを5mmぐらいの幅の輪切りにし生のまま冷凍保存用袋に入れて冷凍を。


イタリアでおなじみの野菜、ズッキーニ。夏はラタトゥイユのほか、肉炒めと合わせたり、天ぷら、煮物、スープなど、いろんな調理で楽しめます。
旬のズッキーニで夏ならではの味わいを楽しみながら、夏バテ予防を!




<参考文献>
ふるさと納税DISCOVERY
旬の食材百科

Text by Sonomi Takeo