2023/06/03

FOOD

旬食材辞典|夏は「きゅうり」で、疲れた体に水分補給!

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は夏の旬食材「きゅうり」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
きゅうり
成分の約95%が水分で、カリウムが多く含まれているきゅうり。カリウムには利尿作用があるので、むくみの改善にも繋がります。ぬか漬けにするとビタミンB1が増加し、乳酸菌の働きも加えるので、疲労回復のサポートにも。旬の時期は夏で、6〜8月。体を冷やす作用があり、夏場の水分補給にはぴったり。


きゅうりの主な栄養素
カリウム
必須ミネラルであるカリウム。体内の余分なナトリウムの排出を促す働きがあります。カリウムは発汗によって失われるため、夏場は不足しがちな栄養素。汗で失われたカリウムの補給にきゅうりはおすすめの野菜。
ビタミンK
油に溶けやすい脂溶性ビタミンのひとつ。ケガをした際の血液凝固を助けてくれたり、カルシウムへの沈着を促して骨を丈夫にしてくれたります。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつで、コラーゲンの合成を助けたり、鉄分の吸収を促進したりする栄養素。活性酸素を除去する抗酸化作用もあるため、美肌にも効果的。
食物繊維
きゅうりには不溶性食物繊維を中心に、水溶性食物繊維も含まれています。腸内環境を整えて、便秘を防ぐ働きをしてくれます。
銅・モリブデン
きゅうりの微量なミネラルの中には、銅とモリブデンが含まれます。銅は鉄とともに、貧血予防につながる重要なミネラルとして知られています。モリブデンはタンパク質の代謝に関わり、子どもの成長にも欠かせない栄養素です。
β-カロテン
抗酸化作用のあるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは視力の維持、粘膜や皮膚の保護、のどや肺といった呼吸器系統などの働きをサポートするといわれています。


きゅうりの栄養を効率的に摂取する方法
皮まで丸ごと食べる
皮には多くのビタミンとミネラルが含まれているため、皮まで丸ごといただくのがおすすめ。ヘタを捨ててしまったり、皮をむいてしまうのはもったいないので、そのままいただきましょう。
ぬか漬けにして、ビタミンB1を増加
昔ながらのぬか漬けは、ぬかに含まれるビタミンB1の働きで栄養価がアップします。ぬか床の乳酸菌ときゅうりの食物繊維の相乗効果で、腸内細菌の改善に役立ちます。
β-カロテンは、油と合わせることで吸収力UP
きゅうりの栄養路β-カロテンは、油と合わせることで吸収されやすくなります。ドレッシングにはオイル添加タイプを選んだり、油を使った炒め物をするのがおすすめ。


美味しいきゅうりの選び方
新鮮で美味しいきゅうりを選ぶポイントは、
・果皮が濃い緑色
・ハリのあるもの
・なるべく太さが均一
・イボがピンと尖っていて、触るとチクチクするもの
など。
表面に白い粉が付いているものは、水分蒸発を防ぐ天然物質をきゅうり自らが出したもので、この白い粉が付いたきゅうりも新鮮な証拠。


きゅうりの保存方法
<冷蔵保存の場合>
きゅうりは低温に弱く、理想的な保存温度は10〜13℃の間。野菜室に入れることで最適な温度で保存が可能。冷気が直接当たると傷みやすいため、1本ずつキッチンペーパーや新聞紙で包み、さらにポリ袋に入れて野菜室で保存を。
<冷凍保存の場合>
冷凍すれば、1カ月ほどの長期保存が可能。水洗いしたきゅうりをスライスして塩もみしてから水けをしぼり、平らにまとめてラップに包んで小分けに。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存を。解凍時は半解凍になるまで流水にさらすか、自然解凍で食べてください。

栄養素がないと思われがちなきゅうりですが、ビタミンやミネラルを中心に多くの栄養をを含んでいるので、夏は積極的に摂取したい野菜。夏のほてった体を冷やす野菜として、活用してみてください。


<参考文献>
ふるさと納税DISCOVERY
JAグループ
マイナビニュース

Text by Sonomi Takeo