2023/04/04

FOOD

旬食材辞典|不老長寿の野菜と呼ばれる「明日葉」の効能って?

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は春が旬の「明日葉」をピックアップ!

ー今月の旬食材ー
明日葉
明日葉の食べごろは春。「不老長寿の野菜」ともいわれ、ミネラルやビタミンが豊富。特にビタミンA、ビタミンC、カリウム、食物繊維、カリウム、食物繊維、ムチン、カルコンが注目成分。中国では薬用としても知られているほどです。便秘防止や利尿、高血圧予防といった効果が期待できます。


明日葉の主な栄養素
ビタミンA
ビタミンAの主要な成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。
ビタミンC
ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲン生成に不可欠な栄養素。皮膚だけでなく、骨や血管など体のありとあらゆる場所で細胞と細胞をつなげる役割を担ってくれています。
β-カロテン
鼻や喉の粘膜をはじめ全身の皮膚を強くして、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐといわれています。さらに抗酸化作用を兼ね備えているため、細胞を傷つける活性酸素を除去する効果も期待できます。
カリウム
ミネラルの一種で、ナトリウムを排出する作用があるため、むくみ解消に役立ちます。
食物繊維
明日葉にはレタスの5倍の食物繊維が含まれていて、水溶性と不溶性の食物繊維のバランスがよく、生活習慣病の予防やデトックス作用が期待できます。
カルコン
葉や茎を切ると出てくる黄色い液体は、希少なポリフェノール・カルコン。強い抗酸化力で血管内の活性酸素を排出してくれます。美肌や髪の健康につながり、血栓の原因となる物質をおさえる働きや、抗菌、抗炎症、内臓脂肪を解消する作用があるともいわれています。
ムチン
独特なぬるぬる、ねばねばした食感を出す成分で、タンパク質と糖類が結合したもの。疲労回復や胃腸の粘膜を保護してくれたり、整腸効果があるといわれています。また、免疫力向上、細胞の活性化などあらゆる体にいい効果が期待できます。
クマリン
ポリフェノールの一種で、抗酸化、抗菌作用があり血流改善の効果があるといわれています。


明日葉の栄養を効率よく摂取する方法
長時間煮たりゆでたりすると、水溶性のビタミン、カリウムが溶け出してしまい、せっかくの栄養素が逃げてしまいます。さっとゆでたり炒めたりするのがおすすめ。
β-カロテンを摂りたい場合は脂溶性なので、油と一緒に摂ると吸収率がよくなります。


美味しい明日葉の選び方
新鮮で美味しい明日葉を選ぶポイントは、
・色が鮮やかでみずみずしい
・茎が細い
・切り口が新しくて変色してない
など。
葉の色があせていたり黄色みを帯びているものは古くなっている証拠なので避けましょう。


明日葉の保存方法
明日葉は乾燥に弱いため、みずみずしさを保ったまま保存することが大切。ほどよい温度と湿度を保てる冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。

<冷蔵保存の場合>
湿らせた新聞紙で包み、保存袋やポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。
<冷凍保存の場合>
鍋に明日葉がつかるくらいのお湯を沸かし、沸騰したお湯に30秒ほどくぐらせ、かためにゆでる。水に30秒〜1分ほどつけて粗熱をとる。キッチンペーパーでしっかり水けをふきとり、ラップで包むか冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存。

独特のクセがある明日葉は、おひたしや炒め物、天ぷらや味噌汁などの和食のほか、パスタの具材にするのもおすすめ。春の味わいを存分に味わってみて。





<参考文献>
旬の野菜を食べよう
クラシル
大塚製薬

Text by Sonomi Takeo

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