2022/03/18

FOOD

旬食材辞典|地味なようで実は栄養たっぷり!豆苗を解説

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心も体も喜ぶ、旬の野菜を紹介していく人気連載。 
栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は春の旬野菜「豆苗」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
豆苗
一年中スーパーでは売っている豆苗ですが、旬は春で、3〜5月頃がピーク。この時期が一番栄養が詰まっているのでぜひ今の時期、積極的に摂るといい食材です。
栄養がバランスよく含まれており、中でもビタミンKは1/2パックで女性が1日に必要な分を補えてしまうほど!β-カロテンも豊富で、ほうれん草よりも多いそうです。


豆苗が持つ主な栄養素とは?
タンパク質
三大栄養素のひとつであるタンパク質。筋肉や臓器、皮膚といった体内の調整に役立っているホルモンの材料となるだけでなく、エネルギー源にもなっている栄養素。
β-カロテン
抗酸化作用があるといわれるβ-カロテンが豊富。β-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、免疫機能や視力の調整にも効果が期待できます。
ビタミンK
丈夫な骨を作るために必要なビタミンKは、骨粗鬆症の予防にもう役立ちます。
葉酸
妊活、妊娠中に必要な水溶性のビタミンB群のひとつ。新しい赤血球をつくったり、妊娠初期の活発な細胞増殖に必要なDNAの合成を助けるといわれており、胎児の正常な発育に欠かせない栄養素です。貧血予防にも役立ちます。
ビタミンC
抗酸化作用があるビタミンC。皮膚や血管、老化を防ぐための美容効果に役立ちます。また、免疫を高める作用もあるといわれています。


豆苗の栄養を逃さない方法とは
豆苗の栄養を逃さないためには、生で食べるのが一番!
豆苗に含まれる葉酸やビタミンCは加熱により栄養が損失してしまう性質があります。スープや味噌汁にすれば溶け出した栄養素を無駄なく摂取できます。
反対にβ-カロテンは油と一緒に摂ると吸収率が上がるため、β-カロテンを摂取したいときは炒め物にしたりドレッシングをかけたサラダなどにするといいです。


美味しい豆苗を選ぶには?
葉は鮮やかで、みずみずしいものが新鮮。葉がしっかりと開いていて根が白く、全体にツヤやハリのあるものがおすすめ! 色が薄いものだと苦味も強くなりがちです。
根付きのものを選んだほうが持ちがよく、二度収穫もできることが多いです。


豆苗の保存方法
<冷蔵保存の場合>
根付きの豆苗はそのままでも植物が呼吸できるよう、特殊なフィルムが使われているのが一般的ですが、根付きのパックのまま保存しておくと味も風味も落ちてしまうとか。
開封後したら豆苗の根元を切ってから水洗いをして、保存容器に入れてひたひたに水を注いで浸してから、蓋をして保存。3日おきに水を取り替えれば10日ほどは持ちます。
<冷凍保存の場合>
豆苗の根元を切って、水洗いをします。水けをよく切ったら冷凍用保存袋に入れて、封を閉じて冷凍保存を。調理するときは凍ったままで、炒め物や汁物に使うことができます。
保存の目安は約1カ月。


豆苗は、切った根元を水を入れた容器に入れておくと茎が伸び、2週間ほどで再収穫ができるという優れもの! サステナブルという観点でもグッドな野菜です。
おひたし、スープ、サラダ、炒め物などさまざまな料理にも活躍できるので、春はぜひたくさん食べてみてください。

Text by Sonomi Takeo