2022/02/26

FOOD

旬食材辞典|ブロッコリーは蒸すか炒めるが正解!

心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。 
栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は冬〜春の旬野菜「ブロッコリー」をピックアップ!



ー今月の旬食材ー
ブロッコリー
ブロッコリーの旬は11〜3月。地中海沿岸原産のケールから発達し、イタリアで改良された野菜です。小さな花のつぼみが集まった「花蕾(からい)」という花茎の部分を食べます。食物繊維、ビタミン、ミネラルの含有量は野菜の中でもトップクラス。栄養価が高いため、美容や健康を意識している人に人気の野菜です。


ブロッコリーの主な栄養素とは?
ビタミンC
生のブロッコリー100gには、レモン果汁7個分のビタミンC(140mg)が含まれています。ビタミンCは、病気に対する免疫力を高めたり、日焼けを防ぐ作用、肉体疲労の蓄積を抑制する働きがあるといわれています。
ビタミンK
骨の健康維持に不可欠なビタミンKは、骨にあるタンパク質を活性化し、骨の形成をうながすことが広く知られています。
ビタミンE
ビタミンEは、抗酸化作用により体内の脂質の酸化を防いで体を守るといわれています。そのため生活習慣病や老化などに関連する疾患の予防が期待できます。
カリウム
ナトリウムを排出する作用があるカリウム。高血圧の原因となる塩分の摂りすぎを挑戦してくれます。むくみ解消にも役立ちます。

鉄はヘモグロビンの材料となり、全身に酸素を運ぶ役割をしています。鉄が不足するとヘモグロビン濃度が低下し、疲労感や頭痛といった症状があらわれることも。女性は月経により鉄が失われやすいため、積極的に摂取したい栄養素です。
葉酸
葉酸は水溶性ビタミンのひとつ。タンパク質や細胞に必要なDNAなどの核酸を合成する役割があります。
食物繊維
腸内環境を整えてくれる食物繊維も豊富。


ブロッコリーの栄養素を逃さない方法とは
ブロッコリーは汚れが落ちにくいので、大きなボウルを用意して、ブロッコリーを水に浸してブロッコリーの茎を持って、房を水に浸した状態で水の中で振ると、汚れがきれいに落ちます。
ブロッコリーに豊富に含まれるビタミンCは水溶性なので、長時間水に浸したりゆでたりすると、水に溶け出してしまいます。それゆえ、水に浸す時間は短めにしましょう。
茎の部分は、つぼみよりもビタミンCが多いため捨てずに食べましょう。皮を厚めにむいて一緒に洗えばOKです。
また、フライパンに少量の水を入れて蒸し焼きにする調理法も、栄養を逃さない調理法です。フライパンに洗ったブロッコリーを並べ、100ccの水を加えて強火で加熱。中の水が沸騰してから約2分で火が通ります。

ブロッコリーに含まれるビタミンAやビタミンKは脂溶性ビタミンといい、油と組み合わせて摂ることで吸収率が高まります。ビタミンAやビタミンKを無駄なく摂取するなら、油で炒めたり肉や魚などの脂質を含む食材と調理するといいでしょう。


美味しいブロッコリーの見分け方
つぼみが小さく粒がそろっていて、きっちりと詰まっているものが新鮮。全体に締まりがあり、中央部分がしっかりと盛り上がっているものが◎です。
房と房に隙間ができているようなものや、つぼみが大きく粗く感じるもの、やわらかいものは避けましょう。
また、色は鮮やかで濃い緑色のものを選びましょう。表面が黄色っぽいものは古くなっている場合が多いです。


ブロッコリーの保存方法
ブロッコリーをキッチンペーパーで包み、さらにラップで包むか、ポリ袋に入れて花蕾を上にして野菜室で保存。約4日ほど保存できます。
冷凍保存の場合は、水気をしっかりきり、3〜4房ずつラップで包んで、ブロッコリー同士が重ならないように冷凍保存袋に入れて冷凍庫へ。
火を通して冷凍する場合は、火入れ時間を短めにすると解凍したときに食感が悪くなることを防ぎます。水にとらずにざるに上げて、粗熱がとれたら保存袋に入れて冷凍庫で保存。この場合も水気はしっかりきりましょう。

蒸してそのまま食べることができ、サラダや炒め物、シチューやグラタンなどの料理で活躍するブロッコリー。色も鮮やかなので、お弁当にもぴったりです。
通年見かける野菜ですが、ぜひ旬な時期にたくさん味わってみてください。

Text by Sonomi Takeo