2024/01/11

FOOD

旬食材辞典|甘く完熟した「いちご」で美肌を目指して

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心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は冬〜春が旬の「いちご」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
いちご
本来、3月〜4月後半の春が旬のいちご。農家による品種改良やハウス栽培の技術が発展したことで、12月後半からスーパーでも見かけるようになりました。いちごの赤い部分は果実ではなく、花托が発達した花の一部。種のように見えるつぶつぶの部分が果実です。ビタミンCが豊富で、美肌作りや風邪予防に効果が期待できるといわれています。美味しいだけでなく、栄養満点なフルーツです。


いちごの主な栄養素
ビタミンC
コラーゲン合成にかかわるビタミンC。また、活性酸素を除去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果があります。皮膚のシミやしわを防いで、傷や炎症の治りをよくする効果もあるといわれています。
葉酸
ビタミンB群の一種である葉酸は赤血球をつくり、食べたものをエネルギーに変えるのを助ける役割があります。妊婦さんや赤ちゃんの成長に必要な栄養素なので、積極的に摂取する必要があります。
ペクチン
食物繊維の一種であるペクチン。血糖値の急な上昇を防いで、コレステロール値を下げる働きがあります。
アントシアニン
ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用がある栄養素。光の刺激を目から脳に伝えるロドプシンの合成を促す働きがあり、目が疲れる、ぼやけるといった症状、改善する効果が期待できます。
キシリトール
キシリトールは、虫歯を予防する効果が期待できます。砂糖と同じくらいの甘さがありますが、カロリーが低いのが特徴です。


いちごの栄養素を効率的に摂取する方法
・洗う時は短時間で
いちごは水溶性の栄養素であるビタミンCやアントシアニン、ペクチンなどが豊富に含まれています。長時間水につけておくと水溶性の栄養素が流れでてしまうので、洗うときはさっと洗いましょう。
・ヨーグルトと牛乳と一緒に食べる
ビタミンCはコラーゲンの生成を促す働きがあり、美肌作りに欠かせない栄養素。タンパク質と合わせて摂取することで、さらに美肌効果が期待できます。タンパク質が服荒れているヨーグルトや牛乳と合わせたいちごシェイクやいちごヨーグルトなどがおすすめです。
・鉄分が豊富な食材と一緒に食べる
いちごに豊富に含まれているビタミンCは、鉄分の吸収を助ける働きをします。レバーや牛肉、あさり、しじみ、菜の花など鉄分が豊富な食材を選ぶといいでしょう。


美味しいいちごの選び方
完熟した美味しいいちごを見分けるには、色づきだけでなくへたの状態や香り、形なども確認しておくのがポイント。
・果実全体が赤く染まっている(品種によっては色は薄い場合もある)
・果皮にハリとツヤがある
・果実の先端に白色や緑色が残っていない
・いちご特有の甘い香りがある
など。
赤く染まっていても果皮にハリとツヤがないものは要注意。しんなりとしていたり、変色のあるものは鮮度が低下していて味が落ちています。


いちごの保存方法
<冷蔵保存の場合>
1. 傷んでいるいちごを取り除き、水気があるものはキッチンペーパーで拭き取る。
2. タッパーにかわいたキッチンペーパーを敷き、ヘタの部分を下にして重ならないように並べる。
3. キッチンペーパーをかぶせて、タッパーの蓋をしめて野菜室で保存。


いちごを冷蔵保存する上でのポイントはコチラ。
・いちご同士を重ねない
いちごは柔らかいため、重ねて保存すると果肉がつぶれてしまいます。つぶれた部分から傷みはじめる可能性が高くなるので、保存するときはパックから取り出し、いちごが重ならずに置ける容器に移しましょう。
・ヘタはとらず、水気は残さない
いちごは水気に弱いため、冷蔵する場合はいちごは洗わず保存することがポイント。また、ヘタをとってしまうと日持ちがしなくなるため、ヘタはついたままで水気は残さないようにしましょう。


<冷凍保存の場合>
1. いちごを洗ってヘタを切り落とし、ペーパータオルで水気が残らないようにしっかりと拭き取る。
2. いちご全体に砂糖をまんべんなくまぶす
3. 2〜3個ずつラップで包んで、冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかりと抜き冷凍庫へ。
冷凍したいちごは、約1カ月保存が可能。いちごの水分を保つために、砂糖をまぶします。


大人も子どもも大好きないちご。クリスマスシーズンに欠かせないフルーツですが、春先まで美味しくいただけます。冬にじっくりと成長したいちごのほうが糖分をためこみやすく、甘く濃厚な味になりやすいため、完熟したいちごを楽しむのがおすすめです。




<参考文献>
果物ナビ
まごころケア食

Text by Sonomi Takeo