2023/04/29

REMEDY

もっとセルフケア上手に!まずは五大栄養素の役割を学ぼう

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サプリメントは必要なのか、どんなサプリメントが良いのか、そもそも今の自分には何が足りていないのか…
まずは、人間が生きる上で必要な栄養素を学び、身体の土台作りをしましょう。もっと、セルフケア上手になれるはず!

タンパク質
身体(筋肉、内臓、血液、骨、爪、肌、髪、ホルモン、酵素など)をつくる栄養素。
タンパク質は20種類のアミノ酸からなり、そのうち9種類は体内で合成できない「必須アミノ酸」なので、食事を通して摂取する必要があります。
近年は朝と昼のタンパク質摂取が不足している傾向に。1回の食事で吸収できるタンパク質量には限界があるため、夕食でまとめて摂るのは非効率!サプリメントなども上手に活用しながら朝昼も補給しましょう。
積極的に摂りたい食品:
【動物性タンパク質】肉、魚、卵、乳製品
【植物性タンパク質】大豆製品

脂質
1gあたりのエネルギーが、糖質やタンパク質の2倍以上あるため、悪者にされがちな脂質。でも実はエネルギー源や体温調整に役立つだけでなく、細胞膜やホルモンなどの材料でもあるのです。
近年では、脂質の“量”よりも“質”に注目が集まっています。
例えば、マーガリンやショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸や酸化した古い油などの摂取を避け、抗酸化作用の高いオリーブオイルや、体内で合成できない必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸などの良質な油を積極的に摂りましょう。
積極的に摂りたい食品:
オリーブオイル、ココナッツオイル、アマニオイル、青魚、ナッツ類

炭水化物
主なエネルギー源となる「糖質」と、小腸で消化吸収されずに大腸まで届く「食物繊維」から成ります。
糖質の過剰摂取は、血糖値を急上昇させて、糖化や肥満の原因になります。
食物繊維には、腸内細菌のエサとなる「水溶性食物繊維」と、便のカサを増やす「不溶性食物繊維」があり、どちらも腸内環境を整えます。
一般的に糖質は過剰摂取になりやすく、食物繊維は不足しがち。まずは食物繊維をプラス3~4g/日、摂ることを目指しましょう。
積極的に摂りたい食品:
【水溶性食物繊維】果物、オクラ、里芋、もち麦
【不溶性食物繊維】豆類、キノコ、ゴボウ

ビタミン
緑黄色野菜に豊富なベータカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保つもの。ビタミンB群(8種類)は相互作用しながらエネルギー代謝の補酵素として働いています。どれかひとつでも不足すると代謝がスムーズに進みません。ビタミンCとEは相乗効果で強い抗酸化作用を発揮するものです。ビタミンD・Kには骨の健康を保つ作用があります。
体内で余分になった水溶性ビタミン(ビタミンB群・C)は尿から排出されるため、過剰摂取の心配は少ないですが、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)は体内に蓄積しやすいため、サプリメントなどで摂りすぎてしまうと過剰症を起こすリスクがあります。
積極的に摂りたい食品:
【ビタミンA(プロビタミンAも含む)】レバー、卵黄、緑黄色野菜
【ビタミンB1】豚肉、大豆製品
【ビタミンB2】レバー、牛乳、納豆
【ビタミンC】ピーマン、キウイ、ジャガイモ
【ビタミンD】魚類、干ししいたけ

ミネラル
代表的なものに、体液調整に働くナトリウムやカリウム、骨を丈夫に保つカルシウムやマグネシウム、全身に酸素を運ぶ鉄、正常な味覚を保つ亜鉛などがあります。体内に存在するミネラルはわずかな量ですが、それぞれが複雑に関与しあっているため、バランスよく摂ることが重要。
食塩によるナトリウムの過剰摂取は高血圧の原因。カリウムは余分なナトリウムを体外に排出します。またカルシウムの過剰摂取もミネラルバランスを崩す原因です。
カルシウムとマグネシウムの摂取比率は2:1を目指しましょう。体内への吸収率が非常に低い鉄や亜鉛は、ビタミンCと組み合わせて効率的に摂取することをオススメします。
積極的に摂りたい食品:
【カリウム】果物、生野菜、海藻類
【カルシウム】乳製品、小魚、大豆製品、海藻類
【マグネシウム】玄米、大豆製品、海藻類、ナッツ類
【鉄】レバー、赤身肉、貝類、緑黄色野菜
【亜鉛】牡蠣、落花生


5大栄養素はそれぞれ異なる働きを持っているので、偏ることなく、どれもバランスよく摂取することが必要です。
でも忙しい日々を送っていると、毎日の食事で全てを摂取するのは大変。今の自分に何が足りていないかを理解し、サプリメントの力を借りることもひとつの方法です。是非参考にしてみて!


監修:石松佑梨(管理栄養士/国際中医薬膳管理師)

世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指す。

監修:石松佑梨(管理栄養士/国際中医薬膳管理師)