2021/08/06

ORGANIC DICTIONARY

菌活するなら知っておきたい、プレバイオティクスの働き

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プレバイオティクスとは、“菌を育てる働きをするもの”のこと。腸内環境を整えるために知っておきたい働きを解説します。


プレバイオティクスって何?
腸内環境が整うことで、あらゆる不調の改善につながるといわれていることは、もうご存知ですよね?
健康な腸内環境をつくるためには、多種多様な細菌が生息している腸内フローラを整えることが大切です。
理想的な腸内フローラにするには、善玉菌とその栄養源となるものを合わせて積極的に摂ることが良いとされています。
善玉菌を含むものを「プロバイオティクス」といい、その善玉菌の栄養源となるものが「プレバイオティクス」、その両方を合わせて摂ることを「シンバイオティクス」と呼びます。

つまり「プレバイオティクス」は、腸内細菌の善玉菌が増えやすく、働きやすい環境に整える役目をするもの。糖質や乳製品などの善玉菌のエサや食物繊維などを指します。


プレバイオティクスの主な働きって?
プレバイオティクスは、腸の蠕動運動を刺激し、便通を促してくれます。その際、悪玉菌が作り出した腐敗物質が便と一緒に出されるので、結果として腸内環境の改善につながります。
さらに腸内のビフィズス菌のエサとなり、腸内細菌のバランスを整えてくれます。


どんな食品がプレバイオティクス?
ビフィズス菌を増やすものとして知られているのはオリゴ糖。オリゴ糖には、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、グルコン酸などが、プレバイオティクスとしての要件を満たす食品成分として認められています。
また、食物繊維を含む食品もプレバイオティクスとしての働きを担います。
芋類、きのこ類、大豆、ごぼう、れんこん、ひじき、わかめ、りんご、バナナなどが代表的な栄養源です。

また、プレバイオティクスやブロバイオティクス食品を摂っていても、同時に脂っぽい食事や甘いもの、スナック菓子など脂質が多い食事ばかり摂っているとあまりよくありません。なぜなら、これらの食品は悪玉菌の大好物だから! 
プレバイオティクス=菌を育てる力と、プロバイオティクス=菌を応援する力、どちらも摂り入れることで良い腸内に整えて、健康美を目指しましょう!



〈参考文献〉
公益財団法人 腸内細菌学会/(旧)日本ビフィズス菌センター 
Kracie「Kampoful Life」
ヤクルト中央研究所「健康用語の基礎知識」

Text by Sonomi Takeo