2023/07/19

REMEDY

こまめな水分補給だけではNG!熱中症対策には塩分補給が重要

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今年の夏も、猛暑が予想されます。夏を乗り切るためにはこまめな水分補給とともに、塩分補給も重要!


水分補給が熱中症の症状の悪化になる!?
「熱中症対策にはこまめな水分補給!」と思って水をたくさん飲んでいたのに、熱中症になったり、逆に症状を悪化させることもあります。
それはなぜかというと、高温多湿の屋内外で長時間の労働やスポーツなどによって汗を大量にかくと、体内の水分とともに塩分やミネラルも奪われてしまいます。
そこに水分補給だけ行うと、血液中の塩分・ミネラル濃度が低くなり、さまざまな熱中症の症状が出てしまうのです。
私たちの身体には、約0.9%の食塩水と同じ浸透圧の血液が循環しています。大量の汗をかいてナトリウムが失われたときに、水だけを飲むと血液のナトリウム濃度が薄まり、同時に余分な水分を尿として排泄。これが自発的脱水症というもので、この状態になると汗をかく前の体液の量を回復できなくなり、運動能力は低下。体温が上昇して、熱中症の原因になる、という悪循環なんです!
熱中症対策には、水分補給と塩分補給、どちらも摂ることが大切です。


効果的な水分と塩分補給の仕方とは?
手軽に摂取できるのは、食塩水。
目安としては、1ℓの水に対して1〜2gの食塩を加えます。さらに、長時間のスポーツなどで失われたエネルギー補給をするために糖分と加えるなどすれば、疲労回復にもつながるので効果的。
ゆえに、水分・塩分・糖分が最適バランスに配合された、経口補水液を飲むのもおすすめです。
そのほか塩分を含む飴、タブレットや梅干しなども塩分をプラスするには◎。
カフェインの入った飲み物は利尿作用が強くなるため、なるべく避けましょう。


「自分は大丈夫」と思っていると、気づいた時にはすでに症状が悪化し、熱中症になっていることも。夏の間は常に水分と塩分を補給して、しっかりと予防しておきましょう。

Text by Sonomi Takeo