2024/05/04

FOOD

旬食材辞典|初夏はコスパよし、味よし、栄養たっぷりの「アジ」をいただこう

心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は春〜夏にかけての旬食材「アジ」をピックアップ!


ー今月の旬食材ー
アジ
アジの旬は、5〜7月。小〜中型くらいの大きさですが、脂のノリがよく、旨味がたっぷりとつまっているのが特徴です。アジは鉄、ビタミンD、DHA、EPAなどさまざまな栄養が含まれています。動脈硬化や脳卒中の予防、中性脂肪の低下などの働きが期待でき、認知症予防にも効果的ともいわれています。


アジの主な栄養素は?
たんぱく質
筋肉を合成したり、ホルモンなどの材料となるたんぱく質。極端に不足すると免疫力の低下にもつながってしまうため、できるだけ摂取したい栄養素。

アジに含まれる主な鉄は「ヘム鉄」で、吸収率が高い鉄です。鉄の不足は貧血の原因にもなるので、動物性食品に多く含まれるヘム鉄は貧血予防にも役立ちます。
ビタミンD
カルシウムの吸収を促進するビタミンD。ビタミンDは野菜類にはほとんど含まれず、アジなどの魚介類やきのこ類によく含まれます。
DHAやEPA
DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は不飽和脂肪酸といい、人の体内では生成されないため食べ物から摂取する必要があります。動脈硬化や脳卒中予防など血管を守る働きや、認知症予防に関連する可能性もいわれており、意識的に摂り入れるとよい栄養素です。

アジの栄養を効率的に摂取する方法
DHAやEPAは加熱によって失われやすいため、摂取したい場合は刺身でいただくのがおすすめです。
加熱する場合も、揚げ物よりは塩焼きにしたり、蒸し料理や煮物にしたときは栄養素が流れ出ているため、汁ごといただくのがよいです。


美味しいアジの見分け方
新鮮なアジの特徴は以下の通り。
・目が澄んでいる
・おなかにハリがある
・表面が銀色に光っている
・エラが美しい赤色をしている
・ぜいご(尾のつけ根にあるトゲ状のうろこ)がしっかりしている
など。
また、脂がのったアジは頭が小さく身が厚いのも特徴です。


アジの保存方法
<冷蔵保存の場合>
アジの内臓を取り除いてからよく洗い、キッチンペーパーで水けをしっかりとふく。アジを1尾ずつキッチンペーパーで包み、さらにラップでピタっと包んで冷蔵庫で保存を。2〜3日を目安に食べ切りましょう。

<冷凍保存>
アジの内臓を取り除いてからよく洗い、キッチンペーパーで水けをしっかりとふく。そのあとアジを3枚におろしておくと、料理に使いやすくなります。3枚におろしたらラップで密閉し、冷凍庫へ。
生のまま冷凍する際は、2〜3週間で使い切るように。下味をつけて冷凍保存する際には、3〜4週間程度が保存の目安です。


アジは比較的安価で手に入りやすいので、旬の時期にさまざまな料理に活用してみてください。

Text by Sonomi Takeo