2022/12/25

TRAVEL

「アートなホテル」で、感性を磨く旅をしませんか?

SHIROIYAHOTEL/白井屋ホテル内 ©Katsumasa Tanaka

まるで美術館に泊まっているかのような体験ができる、アートなホテルをご紹介。アートに囲まれた空間で過ごすことで、五感を研ぎ澄ませて自分をアップデート!


NFTアートを展示!
「瀬戸内リトリート青凪」

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愛媛県松山市、瀬戸内海を望む高台にある「瀬戸内リトリート青凪」は、元美術館を改装して2015年にオープン。全室オールスイートで、世界的に有名な建築家・安藤忠雄氏によって設計・建築されたスモールラグジュアリーホテル。余計なものを削ぎ落とし、本当の自分を取り戻す「MINIMAL LUXURY」をコンセプトに、瀬戸内の空と海、静寂な空間の中で洗練された美しさを堪能できる場所だ。

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広々としたメゾネットタイプの客室「THE AONAGIスイート」

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奥行30mのインフィニティプールからは瀬戸内海を望める

そして12月1日より2カ月間、現代アートの中でも最新技術として注目を集めているNFTアートのプロジェクト「BANANA X」を展示中。「BANANA X」とは、キャンバスに描かれたアートの区画をNFTで分割販売しているアートプロジェクト。NFTを購入すると、キャンバスの共有持分権が得られる。

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アート展示は2023年1月31日まで

今回は、愛媛在住の気鋭アーティストtsumichara氏とのコラボレーションが実現。最新技術のアートを鑑賞して、未知の世界を体感してみて。

<DATA>
瀬戸内リトリート青凪
住所:愛媛県松山市柳谷町794-1
TEL:089-977-9500(代表)
「BANABA X」展示期間:2022年12月1日〜2023年1月31日
※宿泊者以外で鑑賞を希望の場合は事前にお問い合わせをしてください。
公式サイト: https://www.setouchi-aonagi.com/


アートストレージとホテルが融合した新感覚のホテル
「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」

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Photo by Takumi Ota

東京・墨田区本所に位置する同ホテルは、アート作品を公開保管する、アートストレージとホテルが融合したコンテンポラリーアートの新しい拠点として誕生。元倉庫ビルをコンバージョンした空間に、アートギャラリーのための9つのアートストレージと、一般公募により集められた作品を収蔵展示している。

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Photo by Takumi Ota
随時、企画展なども開催している

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Photo by Takumi Ota
客室もスタイリッシュ


また、2022年6月にはホテルの1階にカフェレストラン「safn°(サフン)」がオープン。「サフン」とは、アイスランド語で「美術館」を意味し、アートストレージやさまざまなアート作品を鑑賞しながら、ヴィーガンのフードメニューや地元のロースタリーで焙煎したコーヒーがいただける。

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カフェの朝食。季節野菜をふんだんに使ったタコライス風のヴィーガンブッダボウル

日本の現代アートシーンの裏側を楽しみながらステイできる新感覚のホテルで、いつもとは違うアートの楽しみ方をしてみては?

<近日開催予定のイベント >
GALLREY ROOM・A 島田萌さん個展「EBS」
KAIKA東京1階に併設されたコマーシャルギャラリー。GALLREY ROOM・Aで開催される企画展。宿泊者以外も鑑賞可能。
https://artsticker.app/events/1813

ART JOB FAIR
アート関連の職種に特化した求人フェア。説明会やトークイベントを2日間に渡り開催
https://artjobfair.jp/

<DATA>
KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS
住所:東京都墨田区本所2-16-5
TEL:03-3625-2165
公式サイト:http://www.thesharehotels.com/kaika/


世界中で活躍するクリエイターによるアートな客室
SHIROIYA HOTEL/白井屋ホテル

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牛嶋直子の作品のある客室 ©Shinya Kigure

創業300年の歴史を持つ老舗旅館として人気を集めていた白井屋。明治から昭和にかけては、森鴎外などの著名人や芸術家も集い、群馬・前橋の格式ある宿として人々に愛されていたが、2008年に惜しまれながらも閉館。のちに、6年半に渡る建物の改修と建設を経て、その名を継承し2020年に新たな装いでオープンしたのが同ホテル。
設計を手がけたのは日本を代表する建築家・藤本壮介氏。独創的な建築だけでも見応えたっぷりで、ホテル内の至るところでアートを体感できる。また、旧白井屋を大胆にリノベーションしたヘリテージタワーと、河川の土手をイメージして新築されたグリーンタワー、その両方にユニークな客室を用意。各客室ではそれぞれ異なったクリエイターのアート作品を楽しめる。

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オールデイダイニングの「ザ・ラウンジ」。レアンドロ・エルリッヒの「Lighting Pipes」が異彩を放つ。植栽はSOLSOが監修 ©Katsumasa Tanaka

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竹村京によるアート作品。 ©Shinya Kigure


また、2022年7月にはベッドルームサウナが誕生。寝返りの打てる広々としたベッド(ダブルベッドサイズのサウナ台)をしつらえたサウナを宿泊者向けにご提供。そのほか本格的なフィンランドサウナもあるので、心身ともにととのうホテルだ。フィンランドサウナ利用者はグリーンタワーの上にある宮島達男作品も堪能できる。

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フィンランドサウナ室の室内  ©Shinya Kigure

国内外で活躍する豪華クリエイターたちが手がけた遊び心満載のホテルで過ごせば、インスピレーションが刺激されるはず。モダンかつシックな空間で、非日常の世界を体験してみて。

<DATA>
SHIROIYA HOTEL/白井屋ホテル
住所:群馬県前橋市本町2-2-15
TEL:027-231-4618
公式サイト:http://www.shiroiya.com


古くて新しい、金沢の「美」を堪能
「香林居」

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金沢のブティックホテル「香林居」は、九谷焼などの工芸品を扱う100年以上の歴史あるギャラリー「眞美堂」をリノベした蒸溜所併設のホテル。
コンセプトは「新しい金沢時間を処方する」。金沢という土地の空気感を存分に感じられるような空間づくりや処方体験にこだわっている。
内観はフルリノベーションされているが、外観やエントランスのアーチデザインなどはそのままに残され、長きにわたって愛されてきた建築の要素は残しながらリデザイン。モダンで上質な空間演出が魅力だ。

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ホテルのエントランス

併設された蒸溜設備では、クロモジやスギなど白山の森林素材を蒸溜し、精油と芳香蒸溜水を精製。「水」と「透明性」をコンセプトに掲げる独自のブランド『Petrichor(ペトリコール)』の製品も販売している。このプロダクトはアメニティでも利用でき、ルーフトップにあるサウナ&バスでのロウリュにも活用。サウナに備えてある蒸溜水を焼けた石にかけるとスモーキーな香りが漂い、心身ともにととのい、心地よい気分で満たされる。

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1Fに併設されている蒸溜所

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ルーフトップサウナ&バス

金沢の古きよき「美」を継承した建築やアートを感じながら、「古くて新しい」世界観を堪能してみて。

<DATA>
香林居
住所:石川県金沢市片町1-1-31
TEL:076-209-7766
公式サイト: https://www.korinkyo.com


いかがだったでしょうか。
アートを身近に感じる空間で、時間を気にせず身を委ねられるのは、ホテルならでは。友達や家族、パートナーとはもちろん、一人でも思う存分楽しめるはず。忙しい日常をひととき忘れて、贅沢なアート時間を堪能してみては?

Text by Sonomi Takeo