2021/05/21

ORGANIC DICTIONARY

甘くて美味しいのに低GI!「アガベシロップ」のヒミツ

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砂糖に比べて低GIで血糖値が上がりにくく、しかも甘味はしっかりとあるアガベシロップ。他の甘味料とどう違うの?気になる方は要チェック!


■アガペシロップとは?
「アガベシロップ」はテキーラの材料でもあるアガベという植物から作られる甘味料。メキシコを中心に広がる植物で、約300種類以上あると言われています。アガペシロップは主にブルーアガベの根茎の部分を絞って作られています。


■アガベシロップの特徴
白砂糖より1.3〜1.5倍の甘さがありながら、スッキリとした味わい。いろんな料理やドリンクと合わせやすいです。また、アガベシロップの魅力は、血糖値の上昇を示す指標であるGI値が低いこと。白砂糖のGI値が約109であるのに対し、アガベシロップのGI値はその1/4!血糖値を急激に上昇するのを抑える働きがあります。

さらにアガベシロップは「イヌリン」という水溶性食物繊維が豊富。水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌のエサになり、善玉菌が増えるのを助けます。また、血糖値の上昇抑制効果が期待できます。

このイヌリンは、分解されると一部が短鎖脂肪酸になります。短鎖脂肪酸は糖尿病治療でも注目されているGLP-1(インスリン分泌を促すホルモン)の分泌を促すと言われており、ゆえにアガベシロップも血糖上昇が穏やかである特徴を示しています。
加えて、アガベに含まれるイヌリンがミネラルの吸収を促進するという研究報告もあるとか。

そのほかにも抗酸化作用があるフラボノイド(ポリフェノール類)のケンペロールやケルセチンが含まれているため、炎症を抑える作用が期待できるなど、さまざまな研究が進んでいます。


■アガベシロップの活用の仕方
さらっとしていて水にも溶けやすいため、どんな料理にも利用しやすいアガベシロップ。
甘酢漬けやスイーツ作りに取り入れたり、ヨーグルトのトッピング、ハーブティーやアイスコーヒーのシロップ代わりにするなどあらゆる料理に活用できます。いつもの甘味料をアガベシロップに置き換えて、普段の食生活に取り入れてみてください。

アガベシロップは健康に良いとされる栄養成分も含まれますが、とはいえ糖類は糖類。糖分過多になると「糖依存」という状態になると言われているため、摂り過ぎには十分に気をつけましょう。
「甘いものはやめられない!」という人は特におすすめのアガベシロップで、おいしいヘルシーライフを実現してみて。


〈参考文献〉
ALMA TERRA公式ホームページ
Happy Quinoa Vegan Media

Text by Sonomi Takeo