2020/11/01

REMEDY

渡辺賢治先生が解説!冷えの危険性と解決策とは

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冷えは万病のもと。つまりはあらゆる病気の原因だということを、皆さんは本当に理解していますか?冷えがどんな危険とつながっているのか、どうしたら冷えを解決できるのか…おうち時間が多い今こそ、もっと“冷え”を重要視して、とことん向き合ってみましょう。医師・医学博士の渡辺賢治先生にお話を伺いました。


血流を良くすることが、冷えの解決策
「血流が悪くなれば、体の隅々の細胞に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなります。それが所謂“冷え”の大きな原因。これを解決するには、厚着をして外から温めるだけではなく、血流をよくして、体を芯から温めたり、自律神経を整えたりして、根本から改善する必要があります。」

冷えによって、深刻な病気の発症リスクも高まる⁈
血流が悪くなると、どんな危険が考えられるのでしょうか。
「まず、内臓機能の低下が考えられます。例えば胃腸。食欲不振や消化不良、下痢や便秘などの症状にもつながります。また肝臓や腎臓での不要物や有害物質の解毒、排出機能が低下してしまい、むくみのみならず、胚不全、腎不全などの深刻な病気の発症リスク、さらにはガンの発症リスクまでも高まる場合があります。そして手足だと筋肉痛やしびれ、頭部の場合は頭痛やめまい、認知症の誘因にもなったりします。また大きく言われるのは免疫力の低下や女性の場合のPMSや月経困難、子宮筋腫などの病気にもつながります。」
ざっと伺っただけでも深刻な問題ばかり。でもきちんと向き合ってケアしていけば、改善できるもの。

入浴で、一石三鳥の効果を
「しっかりと湯船につかってリラックスをしましょう。夏は38度前後、冬は40度前後のぬるめのお湯に20〜30分入るのがおすすめです。血流を良くし、体を芯から温め、さらにリラックスモードの副交感神経にスイッチが入り、自律神経バランスも整えられるので、一石三鳥の効果があります。これは、免疫力アップのためにも欠かせない生活習慣ですよ。」
自分自身に不調を感じた時、それは冷えが原因かもしれません。温めと巡りを大切にして、今年からポカポカボディを目指しましょう。



渡辺賢治先生
慶應義塾大学医学部卒、医師・医学博士
修琴堂大塚医院院長。横浜薬科大学特別招聘教授、慶應義塾大学医学部漢方医学センター客員教授。日本内科学会総合内科専門医、日本東洋医学会専門医・WHO 医学科学諮問委員、WHO 伝統医学分類委員会共同議長、漢方産業化推進研究会代表理事、神奈川県顧問・奈良県顧問等を兼ねる。