毎月ビープルが気になる料理人の方に、週ごとにアイディア満載のレシピをお伝えする連載第5回目。今回は炊飯器で簡単にできる、参鶏湯風のレシピです。私たちの体を作っているのは、まぎれもなく毎日の食事。何をどう食べるかで、心も身体も健やかな日々を過ごせるか、ということに繋がってきます。とはいえ忙しい現代では、毎回手の込んだレシピを考えたり、凝った料理を作り続けるのは至難の業。そこでビープルでは、口に入れる大事なものだからこそ、「私、やればできる!」「料理好きかも!」と思える、“続けられる料理” を提案します。
今回は東京・自由が丘にある薬膳レストラン『ZEN ROOM』の大前愛子さんに、おうちで簡単にできる参鶏湯風のレシピを教えていただきました。「薬膳を特別な日にだけ作るのではなく、日々の生活の中にもっと取り入れてほしい」。そんなお店の想いが込められた料理は、美味しいのはもちろん、誰でも気軽に作れるような簡単なレシピ。この機会にぜひ挑戦してみてください。
今週のメニュー
☆ 炊飯器で作る、高麗人参・陳皮・なつめの参鶏湯風☆とろりとした優しい味わいで、身体がポカポカ温まる参鶏湯。冬の寒い時期に帰宅した夜、こんなあったかメニューをいただけば心もほっとしそうです。鶏手羽元や体を温める和漢食材、しょうがやにんにくをまとめて炊飯器で炊いた〝参鶏湯風〟のレシピなので、とっても手軽で簡単。炊いている間はほったらかしでOKなので、忙しい人や料理が苦手な人も失敗せず楽ちん。炊飯器がない人は、鍋でコトコトじっくり煮込んでも。芯からじんわり温まるコク旨メニューは、男女問わず喜ばれる美味しさです。
「今回のレシピに入れた棗(なつめ)、陳皮、高麗人参は、どれも体を温めて巡りを良くし、冷え性解消、疲労回復が期待できる和漢食材。さらに長ネギ、にんにく、しょうがは体を芯から温めてくれるので、寒い冬はもちろん、冷房などで冷える夏も食べていただきたいメニューです。丸鶏などを使う参鶏湯はちょっとハードルが高いと感じてしまいますが、鶏の手羽元などを使ったお手軽なレシピなのでぜひ挑戦してみてください。炊飯器で一気に炊いてしまえば、あっという間にできちゃいます。鶏肉も実は体を温めてくれる食材。お腹を温めてくれるので、病み上がりの時や胃腸が疲れている時の滋養食にもなりますよ。」(大前さん)
ーーー今回使った和漢食材について詳しく教えてください。・棗(なつめ)
体を温めたり、鉄分、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、美容を気にする女性におすすめ。中国では、「一日三個なつめを食べると歳をとらない」という格言があるほど。
・高麗人参
疲労回復・滋養強壮・虚弱体質の改善に良いと言われている食材。血の巡りを良くしてくれます。
・陳皮
体を温めてくれる。気の巡りを良くしてくれるので、、リラックス効果が期待できます。
【材料】(3〜4人分)
・鶏手羽元 6〜8本
・長ネギ(白い部分) 1本
・にんにく 1片
・しょうが 1片
・米 10g
・塩 小さじ1
・十八和漢健彩スープ(鶏ガラスープで代用可) 150cc
・酒 大さじ3
・水 4カップ
・棗(なつめ) 4個
・高麗人参 小さじ1
・陳皮 小さじ1
【作り方】
①ネギは斜め切りに、にんにくとしょうがは薄切りにしておく。
②炊飯器にすべての材料を入れ、「白米炊飯」通常モードにして炊飯にする。
※鍋の場合、沸騰するまでは強火にして、沸騰したら弱火で30分ほど煮込む。
③炊きあがったら、塩で味を調えて完成。
※オリジナルの薬膳スープは、うま味調味料、保存料、着色料などは、使わず無添加。
漢方医の専門家が配合した18種類の和漢食材(陳皮・なつめ・乾姜・小豆・金針菜・クコの実・桂皮・山薬・夏草花・南蛮毛・八角・はと麦・花椒・へんず・よもぎ・さんしゅいゆ・高麗人参・紅花)と国産烏骨鶏・煮干し・干ししいたけ・2種類の削り節をじっくりと煮込んで作っています。
<今月の料理人>
大前 愛子さん/薬膳コーディネーター
10年ほど会社員として働き、食を仕事にしている母親に薬膳料理を教えてもらう。
ZEN ROOM代表・吉田氏の「薬膳は、特別な日だけでなく、日常的に無理なく食べ続けられることが何より大切」 という理念に共感して入社。ZEN ROOMを監修しいていただいている漢方医の西島先生に東洋医学の考え方や薬膳を教えてもらいながら資格を取得。もっと多くの方に薬膳料理を知ってもらいたいと、月に1回の薬膳料理教室や薬膳イベントの開催。薬膳の通販サイトを運営。2019年からは、ZEN ROOMの薬膳スープなどをレトルト商品として開発、発売をしている。下記3つのコンセプトを大事にしつつ、薬膳料理を広めていくべく活動をしている。
【ZEN ROOM3つのコンセプト】
1.薬膳理論に基づきつつも、食べやすいように和の調味料や食材も活用していきます。
2.季節の食材や発酵食品、品目数を大切にし、栄養バランスを重視しています。
3.「薬膳は、特別な日ではなく、日常的に無理なく食べ続けられることが何より大切」 という考えにより、「リーズナブルさ」「食の楽しさ、美味しさ」そして「いつでも、どこでも」を追求します。
【
ZEN ROOM】
住所:東京都目黒区緑が丘2-25-17 自由が丘T-oneビル 1F
TEL:03-3717-2566
営業時間:11:30(15:30 L.O)〜23:00(22:00 L.O)
無休
【
ZEN ROOM −おうちで和漢−】
TEL:050-5862-3914
Instagram:
zenroomouchiyakuzenFacebook:
yakuzen.zen.roomTwitter:
zenroomtokyo