2019/12/23

INTERVIEW

栄養コンサルタント、エリカ・アンギャルさんインタビュー「ラブとダイエットの関係」

エリカ・アンギャルさん

ミス・ユニバースジャパン公式栄養コンサルタントとして、世界を代表する美女たちの食生活を含む心身のトレーニングを指南し、多くの女性から絶大な指示を得るエリカ・アンギャルさん。今回は“ラブとダイエットの関係”についてお話いただきました。

ーまずはエリカさん自身について

エリカさん:私はオーストラリア、シドニー生まれで、15歳の時に大分県日田市に1年間、交換留学をした経験もあります。帰国後、健康科学や栄養学、予防医学を学び、2004年から8年間「ミスユニバース公式栄養コンサルタント」として候補者を指導しました。ただ痩せれば綺麗になるのではなく、何を食べたら綺麗になるのか?ということを大切に指導していました。

ー2017年10月に出版した「ラブダイエット」という本の帯に「5秒ハグすれば、食べ過ぎない」とあります。「ハグがもたらす効果は想像以上」とありましたがどういうこと?

エリカさん:“オキシトシン”をご存知ですか?日本では別名“幸せホルモン”と呼ばれているものです。スキンシップとしてハグをすることで、このオキシトシンが分泌されることが分かっています。オキシトシンは気持ちを落ち着かせたてくれたり、よく眠れるようにしてくれたり、食欲を抑えたり、肌の老化を防いでくれることも解明されているんですよ!でも、どれだけオキシトシンをあげても、ストレスがそれに優っていたら意味がないんですよね。

ーストレスは誰にでもあるものだし、近年増え続けている悩みでもあります。女性の悩みに向き合ってきたエリカさんが、これからの課題だと思う点は?まずは「最愛の人の身体に接するように自分の身体を扱いましょう」とありますが、どういう風に自分の身体を大切にしたら良い?

エリカさん:女性は最愛の人のためなら、無条件でその人のことを思いやって、望むことを叶えてあげたいと、自分でも気づかないうちに自分を後回しにしてしまうところがあると思うんですね。だけどこれでは、いつまでたっても自分自身が完璧に満たされることはないんです。自分の体は一つしかないんですよね。だからこそ自分の体をもっと大切に考えて、愛をたくさん注いであげてください。

ー自分を後回しにしてしまうことはよくありますね。たくさん愛を注いであげることが大切!
続いて「自分の時間を楽しむことに罪悪感は不要」ということですが…?

エリカさん:そうですね。人は自分のための時間がないと、疲労や不満を溜め込むようになって心のバランスを失ったりします。そんな風にならないように、5分でも10分でもいいから“自分だけのご褒美時間”を作ることが大切なんです。例えばヨガをやったり音楽を聴いたり、自分が心地よいと感じる、リラックスできる時間があればいいんです。決して自分勝手な時間ではなく、周囲に良い影響を与えるためのセルフメンテナンスの一つ。だから決して罪悪感は必要ないんです!

ーそして「スケジュールにあなたのための時間」とありますが、これはどういうこと?

エリカさん:セルフケアは内側にも外側にも大切なことなんですね。免疫機能を高めてあげたり、ポジティブになったり、ストレスと向き合うことができるようになったりするんです。具体的なセルフケアとしては、ヨガをしたり、ソファの上で本や雑誌を読んだり、お風呂にゆっくり浸かったりと、さまざまです。セルフケアの専門家は、1日20分こうした時間を取ることを勧めています。自分に余裕を持つことができるようになれば、周囲の人にもその余裕を分け合うことができるようになりますよ。

ー最後に「空っぽのカップからは何も注げません」ということですが、空っぽのカップとは?

エリカさん:空っぽのカップからでは何も注げないですよね。現代人は家族や子ども、親の世話に仕事などと、さまざまなことで時間に追われていて、疲労感と睡眠不足に苛まれています。特に日本人は自分は二の次で、他者を思いやる精神が素晴らしいと思います。
しかしセルフケアできていなければ、満足のいく“他者へのケア”はできないですし、周りの環境全てに影響するのではないでしょうか。だから自分のケアを優先して、自分のカップに“自分自身を充電”=愛を満たしてあげてください。あなたの心と体がしっかりと充電されて満たされれば、周りの人にとっても良い結果がもたらせるのです。

健康はトータルアプローチで、ハグをしたり、毎日10分でも自分の時間を作るようにすることなど、これまでお伝えしてきたことは、全部すごく重要なんです。あとは姿勢を整えるとストレスホルモンのコルチゾールが20%減るというデータもありますし、深呼吸をするのもいいと思います。吐く息を長く8秒吐いたら、4秒吸うようにして、これを5分続けるとリラックスできると思います。
日本の女性はワガママを言わないことが美徳とされてきましたが、これからは自分を好きになること、自分を満たしてあげるということを優先してみてはいかがでしょうか。



エリカ・アンギャル(Instagram:erica.angyal
栄養コンサルタント。幅広い専門知識を駆使し、〝内面からより美しく、心も身体も健やかに輝く″をテーマに、ハッピーな毎日の為の食とライフスタイルを発信。2017年10月に愛情と食べ物の関係を説きお赤↓「ラブダイエット」(幻冬舎)を出版。

*BIOPLE JOURNAL 2018 summer 掲載記事

協力:エリカ・アンギャル

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