2021/06/19

ORGANIC DICTIONARY

キレイな人はみんな、「プロテイン」を飲んでいる?

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ここ数年で、美肌やダイエットなど美容目的で摂る人が増えたプロテイン。あらゆる種類が販売されていますが、どのような効果があるのか、改めて解説します。


タンパク質(プロテイン)が不足すると?
ひと昔前まで、「プロテイン」と聞くとアスリートや筋トレにいそしむ男性が飲むものと連想しがちでした。
しかしプロテイン=タンパク質は、筋肉だけでなく髪の毛や爪、内臓、皮膚などあらゆる身体組織がタンパク質から作られています。 タンパク質はビタミンやミネラル、炭水化物、脂質と同様、健康な毎日を過ごしていくために必要不可欠な栄養素。
実は人間の体を構成する要素のうち、水分の次に多い成分なのです。

そんな重要なタンパク質ですが、現代の女性に不足がちともいわれています。
タンパク質が不足してしまうと、免疫力が下がったり、基礎代謝が下がり痩せにくくなったり、爪が弱くなるなど健康にも美容にも、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
反対に、タンパク質を十分に摂取していることで、痩せやすい体や美肌へ導く効果をサポートしてくれるといわれています。
ゆえに、モデルやセレブをはじめとした美しい女性はプロテインを摂取していることも多く、一過性のブームではなく人気の健康食品として定着してきました。


どうやってタンパク質は摂ればいい?
高タンパク質な食事といえば、
・肉類
・魚介類
・卵類
・大豆類
・乳類
が挙げられます。

1日に食べる目安量は、成人女性だと手のひら3個分、重さは250〜300g程度。
なるべく食事から摂取することを意識したとしても、忙しく過ごす現代人はなかなか理想のタンパク質の量を取り入れることは難しいかもしれません。
そこで活躍するのがプロテイン。
不足がちなタンパク質を補うサプリメントとして取り入れることで、効率的な摂取を実現してくれます。


プロテインの種類
いくつか種類のあるプロテインですが、主要な3種類のプロテインについて解説していきます。

ホエイプロテイン
アスリートやボディビルダーなど筋力アップを目的とした人にとってポピュラーなのが牛乳を原料としたホエイプロテイン。
吸収率が早いといわれているため運動直後により早くタンパク質を吸収させたいときに好まれます。
BCAA(筋肉の修復・生成に不可欠な3種類のアミノ酸のこと)が豊富のため、筋肉量を増やしたい人に最適。

カゼインプロテイン
ホエイ同様、牛乳を原料に作られる動物性のプロテイン。「カゼイン」とは、チーズやヨーグルトが固形化する際に作用する、乳固形分と呼ばれる成分の主要成分のひとつです。
不溶性で固まりやすく、比較的ゆるやかなスピードで吸収されます。それゆえ就寝前などに摂取することで、体内にゆっくりと持続的にタンパク質を蓄えられます。
満腹感が得られやすいため、ついつい食べ過ぎてしまうという方におすすめです。

ソイプロテイン
女性に人気なのがソイプロテイン。ソイ(大豆)を原料に作られている植物性のプロテインです。
吸収スピードが遅く、満腹感を感じやすいためダイエット目的の方にも効果的。
また、乳製品が苦手で避けている方やアレルギーの人にもおすすめ。
成分としてはグルタミンやアルギニンといったアミノ酸が多く含まれ、脂質の含有率も比較的低いのも特徴。


最近話題のピープロテインとは?
エンドウ豆を原料とする植物性タンパク質であるピープロテイン。 ソイに代わる植物性のプロテインとして、欧米を中心に人気を呼んでいます。 牛乳や大豆にアレルギーがあることを理由に、プロテインを摂取できない場合がありますが、ビープロテインには、乳、卵、大豆といったアレルギー物質が含まれていないため、アレルギーによってプロテインの摂取が難しい人には、特におすすめです。 また、ビープロテインはBCAAが豊富。このBCAAがホエイプロテイン並みに含まれているため、筋肉量を増やしたい人に◎です。
さらに筋肉への血流を増加し、タンパク質の増加を促すアルギニンも豊富で、このアルギニンもホエイプロテインの約3倍も含まれているとか。
加えて必須アミノ酸のひとつであるリジンも豊富に含みます。リジンには集中力アップ、体の成長のサポート、髪や肌を構成するタンパク質である生成といった効果があるといわれています。
ピープロテインは胃にやさしく、消化もしやすく、環境への負荷も少ないともいわれています。
ほかのプロテインに比べてタンパク質の含有率が若干低いといわれているのがデメリットではありますが、総合的にあらゆるメリットがあるビープロテインは、今後さらに注目されそうです。

運動している人もしていない人も、タンパク質を摂ることはキレイになるために重要な栄養素。 これからの季節は肌の露出も多くなり、ボディメイクを始める人も多いのでは? プロテインでサポートしながら、理想のカラダを目指しましょう!


〈参考文献〉
H2株式会社 プロテインダイエットは痩せる?〜効果や方法をカンタン紹介〜

グリコ 女性のためのプロテインの選び方
RETIO BODYDESIGN
CLR BAR 欧米で注目されているピープロテインとは?

Text by Sonomi Takeo